家づくりするにあたって、せっかくなら快適なお家、良質な睡眠が取れる寝室にしたいですよね!「夫婦で一緒のベッドで寝ないほうがいい」など様々な睡眠法がありますが、注文住宅ならではの“間取り”から考える睡眠法と今日からできる睡眠法についてお話します。
今回お話する内容は「世界一受けたい授業(2023/3/11放送)」で放送された柳沢正史先生の“睡眠の質を高める究極の睡眠法”を参考にお話しします。
睡眠の質が良くなる間取りのポイント5つ
①リラックス効果のある間取り
睡眠時だけではなく、寝る前までの活動時間から良質な睡眠に備えること。そこで「ストレスフリーなリラックス効果のある間取り・部屋」を作ることで、良質な睡眠に繋げます。
家づくりで具体的にできることは、
- 緑を多くする
- 天井を高くする
- 階段を緩やかにする
睡眠研究のノウハウをいかして建てた究極の「睡眠御殿」に住んでいる柳沢先生は、上記3点すべてを網羅しています!
まず「緑」にはリラックス効果が期待されます。柳沢正史先生のご自宅では、すべての窓から緑が見えるように観葉植物など緑を多く取り入れています。
また、リビングの天井は6mある吹き抜けを採用しており、階段の角度を緩やかにして、空間が大きくなるような間取りにしています。
②快適な室温をキープする
良い睡眠を取るためには「心地よい温度」が大事。
節約のためにエアコンを寝てる途中で切ったことありませんか?寝てる間に部屋の温度が変わり、寝苦しくなって起きることで睡眠の質が悪くなる原因に。
快適な室温を24時間キープできるよう全館空調がおすすめだそう。
もちろん柳沢先生のご自宅でも全館空調を採用しており、あらゆる場所に温度計を置いています。(その数なんと10個!すごい…!)ちなみに夏は21℃~22℃、冬は24℃ぐらいをキープしているそう。
③寝る前は最小限の照明で過ごす
夜に強い光を浴びると「まだ昼の時間だ」と脳が勘違いをし「まだ寝なくて大丈夫」と体内時計が遅れてしまうとのこと。そのため、日中はしっかり日を浴びて、夜寝る前は最小限の照明で過ごすのがおすすめ。
実際どれぐらいの照明で過ごせばいいのか?柳沢先生のご自宅で実際のどれぐらいの明るさか再現されていましたが、、
まあまあ暗い!
来客があったり本を読んだりするときはスタンドライト等で明るさを足して過ごすとのことですが、基本はこの暗さらしい。
④大きな窓をつける
夜は最小限の照明で体内時計の遅れを防ぎ、朝に強い光を目に入れることで体内時計を進めるのが大事。
そのため、柳沢先生のご自宅では大きな窓を寝室につけています。(間接照明も少しだけつけています。)
夜は真っ暗が良いとされているので遮光カーテンでしっかり暗くして寝るのが良さそう。朝日で目覚めたい人は、起床時間になったら自動でカーテンを開けてくれるスマートリモコンがおすすめ↓
⑤ベッドは別々にする
夫婦や複数人でベッドを共有する場合、寝返りなどで動いたときに振動が伝わるので、快適な睡眠を考えるとNG。敷布団・掛け布団・マットレスは別々で用意するのがおすすめ。
シングルベッドをつなぎ合わせたり、シングルサイズより大きい場合はマットレスが分かれてるものを選ぶこと。
こんな感じで分かれているものがおすすめです↓
今日からできる睡眠法
環境を整えるだけで良い睡眠がとれるはずもなく…。お布団に入ってからもついついスマホを触ってしまい、8時間睡眠の予定が6時間しか眠っていないとなれば環境を整えても無駄になるかもしれません。
柳沢先生曰く、6時間睡眠を10日間続けた脳の働きは、24時間徹夜したときと同じ脳の働きという実験結果があるそう。また、これは日本酒を1~2合飲んだ時の酔っ払った状態と同じ認知機能だそう。
日々の睡眠不足を借金のように積み重ねている“睡眠負債”は、休日にたっぷり睡眠を取る“寝溜め”では取り返せず生活リズムを乱します。寝すぎで調子悪い→遅寝遅起きで体内時計がずれて時差ボケが発生するとのこと。
ほかにも、4時間睡眠を2週間続けると内臓脂肪が11パーセント増えるという実験結果もあります。アメリカ国立衛生研究所が睡眠時間と肥満率の関係を調査し、7~8時間の睡眠に比べて5時間以下の睡眠の人は肥満率が約40%増加したそう。
睡眠時間が短いと、食欲抑制ホルモンが減り食欲増加ホルモンが増えるため、たくさん食べてしまい太りやすいらしい。
必要な睡眠時間を知り、体内時計をリセットする
「1日8時間寝ましょう」など睡眠時間について色々な説がありますが、長時間の睡眠が必要な“ロングスリーパー”、短時間の睡眠でいい“ショートスリーパー”など、人によって適切な睡眠時間は違いますよね。
起きる時間を変えるのは難しいので、最低5日間くらいは普段より30分~1時間早く寝る。「朝にスッと起きることができて、昼間は眠気がない」という状態になるまで繰り返すこと。
例えば、、
8時間睡眠を最低5日間取ってみる
↓
「寝起きすっきり!昼間パフォーマンスも良い!」なら8時間睡眠がベスト◎「5日間経ってもまだ眠い…」という場合は、さらに30分早く寝る。
柳沢先生曰く、「そのひとにとって十分な睡眠時間が確保できていれば朝は自然に起きてしまう」とのこと。そのうち目覚まし前に自然に起きる=十分な睡眠を取れるようになっていく。
番組では、睡眠時の脳波測定装置をつけて寝て5日間実験
1日目と2日目は起床時間になっても眠気がありましたが、3日目の朝から変化あり!
3日目は「23時就寝~7時起床」ですが、アラームが鳴る前の6時55分にパッと目が覚め、4日目以降もアラームが鳴る前に起きるという変化が!
アラームが鳴る前に起きれること、日中の様子も良かった(がっつり昼寝を取らなくなった)ので、実験者の理想の睡眠時間は8時間弱ということが判明。
これを行う際の注意事項は、寝る時間になっても眠れないときは1度ベッドから出ること。脳に「自分のベッド=眠れない場所」の条件付けになってしまうため、これ以上起きてられないってなってからベッドに行く。
ベッドでテレビを見たりスマホを見たりすると脳が「ここはテレビやスマホを見る場所」と認識してしまうのです。
まとめ
- 緑を多くする
- 天井を高くする
- 階段を緩やかにする
- 全館空調にする
- 間接照明をつける
- 大きな窓をつける
- ベッドは別々にする