注文住宅の始め方

失敗しない注文住宅②不動産探しのコツと「良い土地」が少ない理由

 

これからお家を建てようと土地探しを始めたけど「全然良い土地が見つからない」「分譲住宅だと良い土地があるのに間取りがいまいち…」とお悩みのかたへ。

それもそのはず!!!

あなたが思う「良い土地」は実際少ないのです。その理由はあなたの「こだわりが強い」「条件が厳しすぎる」とかではありません。

そして「分譲住宅だと良い土地がある」というのも事実

今回は大手不動産屋から実際に教えてもらった不動産探しのコツと「良い土地」が少ない理由についてお話していきます。そして、「良い土地」を見つける方法についてもお話していきます。

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本記事の内容は不動産屋さんから教えてもらった情報を元に、個人的にやって良かったこと・やっておけば良かったことをまとめています◎

「良い土地」を探すために知っておくこと2つ

①あなたにとっての「良い土地」を知る

ところで、あなたが思う「良い土地」ってなんでしょうか?

  • 土地の形状が良い
  • 南向きで日当たり良好
  • 立地条件が良い
  • 周辺にスーパー・駅・病院・学校が近くにある環境
  • 高低差がない平坦地
  • 間口が広い
  • 前面道路が狭すぎない
  • 金額が相場よりも安い

恐らく複数条件があると思いますので「これだけは譲れない!」という優先順位の高い条件順に並び替えてみましょう。

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土地探しを始めると、意外と建築中の物件があっちこっちあることに気づいたり、「この家の立地いいな~」って思ったりしますよね。そのときに何か共通点がないか考えてみましょう◎

②土地情報が届くまでの仕組みを知る

私たちが見ている土地情報ってどこからでているのでしょうか?ネットで検索したり、家の郵便物にまぎれこんでいた物件情報や住宅展示場などのチラシを見たりしますよね。

基本的に土地は早い者勝ちになるので、なるべくはやく土地の情報を仕入れる必要があります。

では、土地が売られてから私たちが土地情報を収集できるようになるまでの一般的な流れを見ていきます。

  1. 売主の売却相談
  2. 不動産屋から販売価格提案
  3. 媒介契約の締結
  4. 不動産流通機構(レインズ)に情報登録
  5. ポータルサイト(スーモ、アットホームなど)に情報展開

①売主の売却相談

まずは売主(地主)が何らかの理由により「土地売りたいな」と思い、不動産屋へ相談します。

②不動産屋から販売価格提案

相談を受けた不動産屋はその土地での取引事例や市況をもとに、適切な販売金額(相場)を提案します。

③媒介契約の締結

売主(地主)は不動産屋と土地を売り出すための媒介契約を締結します。

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媒介契約とは、土地を売る人と買う人の間に不動産屋がたって「売買成立に向けて斡旋しますよ~」という内容です。

④不動産流通機構(レインズ)に情報登録

媒介契約締結後に不動産屋は5日~7日以内に不動産流通機構(レインズ)に情報を登録。基本的に不動産会社しか見ることができません。

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登録することが法律によって義務付けられています。

⑤ポータルサイトに情報展開

その後、各ポータルサイト(スーモ、アットホームなど)に情報を展開します。ここでようやく我々が土地の情報を手にすることができます。

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しかし、土地の情報が手に入ったものの「良い土地がないなぁ」と思ったことありませんか?なぜなら私たちが情報を手にする時点で「良い土地」はないんです!!!

「良い土地」が少ない理由

「家を建てたい!」となったとき、最初にやることといえばスーモやアットホームなどの土地情報が載っているサイトを見る場合がほとんどですよね。しかし「良い土地」がないと思うひとは多いんです。

では、なぜそうなってしまうのか?

業者が私たちより先に情報を得ているからです。

「土地を売りたい!」という売主(地主)が現れてから、土地を買いたい私たちのところに情報が来るまでの間で「良い土地」はもう売れてしまっているわけです。

さきほどお話しした「土地情報が届くまでの仕組み」の「④不動産流通機構(レインズ)に情報登録」で業者が先に情報を得ているのです。このレインズは基本的に不動産会社しか見ることができません。また、法律で登録義務があります。

  1. 売主の売却相談
  2. 不動産屋から販売価格提案
  3. 媒介契約の締結
  4. 不動産流通機構(レインズ)に情報登録
  5. ポータルサイト(スーモ、アットホームなど)に情報展開

つまり、私たち一般の客よりも先に不動産屋、ハウスメーカー、建売業者などが情報収集のスピードが圧倒的に早いのです。

そして「良い土地」だと思う基準は人それぞれ違うものの、ある程度同じものもあります。

  • 日当たりの良さ
  • 駅・病院・学校・スーパーなどの距離が近い

そのなかで「良い土地」があれば真っ先に業者が購入するため、やっと私たちが土地の情報を手にした頃には「良い土地」はもうないのです。

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「良い土地」が全くないわけでも、あなたにとっての「良い土地」の条件が厳しすぎるわけでもありません。

「良い土地」は分譲住宅になる!?

では、業者が「良い土地」を購入したあと何をするのか?

分譲住宅になってしまうのです!

分譲住宅とは、業者が広い土地や「良い土地」を買って複数の家を建てて販売している住宅のことです。業者にとって分譲住宅は注文住宅よりコスパがいいのです。

  • 間取りの打ち合わせが不要
  • 間取りや設備等の仕様を使いまわしできる
  • 同じ材料を複数の家で使いまわしできる
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街中を見ていると似たような作りの家が一塊で複数建っていることがありますが、それが分譲住宅です。

複数注文住宅を建てると打合せのスピードもそれぞれ違うし、お家を建て始める時期も変わります。間取りも違うので木材の量も違いますし使用する設備も変わってきます。

分譲住宅を建てることで何度も打合せをする必要がなくなり、同じ時期に並行しながら建て始めることができます。木材の量も使用する設備もあらかじめ分かりますし、一括で用意できます。そして、土地と建物を一緒に売ることができます。

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スーパーで見かける「1つ購入するよりもまとめて購入したほうが安い」っていうやつと同じで、分譲住宅のほうが建築材や人件費が安く抑えられます。

分譲住宅であっても一部分だけ注文住宅のように希望を叶えてくれるものもあります。その場合は打合せの業務が発生しますが、一から注文住宅を建てるよりも打合せの回数が少なく、かなり人件費を削減できます。

業者も利益を得るためには「良い土地」を買って売る必要があるため、一般の客である私たちが「良い土地」だと思うものは業者が先回りして購入してしまうというのが現状です。

また、人気エリアは分譲住宅が多く、人気の少ないエリアは比較的土地の情報が多いのも“そういうこと”です。

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これらの理由から分譲住宅のほうが好立地であることが分かります。

業者が買わない=「良い土地」じゃないってこと?

私たちが見れる土地情報はポータルサイト(スーモ、アットホームなど)ぐらいしかないうえに、そこに掲載されている土地は業者が購入しなかった土地です。

つまり「良い土地」じゃないってこと!?

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言い方悪いけれど実質余りもののような…?

そう思われるかたもいらっしゃると思いますが、すべてがそうではないです。

例えば、好立地だけど分譲できる広さがなかったり、あまり売れる見込みのないエリアだったり…。必ずしも「悪い土地」というわけではありません。

あなたにとって「良い土地」は業者にとっても「良い土地」かもしれないし、業者にとって「悪い土地」があなたにとって「良い土地」かもしれないのです。

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隣の芝生は青く見えるように「良い土地」の認識ってひとりひとり違いますから、「ポータルサイト(スーモ等)に掲載されているのは良い土地じゃない」といって見ないのは損です。

まとめ

  • 「良い土地」がないのは業者が先に購入して分譲住宅にしているから
  • 業者が買わなかった土地がネットに掲載されている
  • 業者が買わない土地=「良い土地」じゃないは嘘
  • あなたと他人(業者)が考える「良い土地」は同じじゃない
  • 不動産屋さんと顔見知りになっておき、希望条件に合う土地がでたら連絡してもらえるようにする
  • ポータルサイト(スーモ、アットホームなど)の新着を毎日チェックする

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