スキップフロアについて「スキップフロアは後悔しやすい?」「お洒落だから取り入れたいけど掃除が大変?」とお悩みのかたへ。
このページではスキップフロアのメリットとデメリットをまとめました。
- デザイン性
- 部屋が広く開放的に見える
- 収納スペースを増やせる
- 目的ごとにフロアを分けることができる
- 部屋が明るくなる
- 土地を活かしたお家が作れる
- 建築費が高くなる
- 部屋が狭くなる
- 使わない部屋がでてくる
- ニオイや音が伝わりやすい
- 掃除の手間がかかる
- 段差への不安がある
- 冷暖房の効率が悪い
- 固定資産税があがる
スキップフロアのメリット

①デザイン性
なんといってもデザイン性が良い!!!
一般的なマンションや建売物件ではあまり見ないものなので注文住宅ならではのデザインです。フロアごとに床の高さが異なると同時に天井の高さも異なり、半個室のような空間にワクワクします。
フラットなスペースは単調に見えがちですが、スキップフロアがあることで空間にメリハリとリズムができ、家具で飾らなくてもそれだけでお洒落なお家になっちゃいます。
②部屋が広く開放的に見える
壁で仕切らず段差で仕切るスキップフロアだからこそ、個室のような部屋が増えても狭く見えることがありません。
スキップフロアのないフラットな部屋は、視線を遮るものがなくて広く見えやすいです。スキップフロアのある部屋も、まっすぐ見たときに視線を遮ることになりますが、代わりに上下空間の広がりができて「一般的な大きさのお家なのに部屋がたくさんある=広い」と感じやすいです。
③収納スペースを増やせる
縦の空間を利用するため1階と2階の間のスペースを収納にすることができ、スペースを最大限利用できるのがメリット◎
スキップフロアは壁ではなく段差を作ってフロアをわけます。そのときにできる段差を利用することで収納スペースを増やすことができます。
- 小上がりのように1段なら段差を引き出しにする
- 階段を利用したスキップフロアなら人が入れるスペースなら納戸
備え付けで収納スペースがあれば、あとからカラーボックスや収納棚を購入する必要がなく「家具の色が合わない!」などの問題も発生しにくいです。
④目的ごとにフロアを分けることができる

ダイニングでゲームしたり寝室で仕事したりしていませんか?
部屋にはそれぞれ役割があります。ダイニングはご飯を食べるところ・寝室は寝るところなど目的を持って使う場所ですが、目的以外のことをすると脳が混乱してしまいます。
とはいえ、子供はリビングやダイニングなど親の目が届くところで勉強したほうが集中するという研究もあるように、目的以外の利用をしたいこともありますよね。
そんなときにスキップフロアで仕切ることで、リビングにいながらも勉強部屋・在宅勤務できる書斎を設けることができます。
部屋を仕切る壁がなく家族間のコミュニケーションも取りやすく、メリハリをつけつつも家族の存在を近くに感じることができます。
また先ほどお伝えしたように、リビング・ダイニングや、キッチン・ダイニングのように大きなスペースであっても、段差を利用して空間を仕切ることで、開放感を保ちつつメリハリを演出することが可能です。
⑤部屋が明るくなる
何度もお話ししたとおりスキップフロアは壁ではなく段差で部屋を仕切るため、暗くなりがちな個室にも光をいれやすく明るい部屋になります。
また、隣の家が近くてもスキップフロアに窓をつけることができるメリットもあります。階段でつくるスキップフロアはまさに1.5階。隣の家が一般的な1階と2階の構成であれば、窓をつけても視線が気になりません。
⑥土地を活かしたお家が作れる
傾斜地の場合、平坦にするために大規模な造成をする必要があり費用がかかります。そのため、傾斜地を活かしてスキップフロアを導入することでその費用を抑えることができます。
また、土地によっては「高さ制限」が設けられており「3階建ては建てちゃダメ!」という縛りもあります。そんなときにスキップフロアを導入することで「1階+1.5階+2階」とまるで3階建てのようなお家にすることもできます。
敷地面積の余裕がなく狭小住宅になる場合も、スキップフロアは床の段差で空間を仕切るため、廊下をつくらない間取りにしてリビングをそのぶん広くすることも可能です。
スキップフロアのデメリット

①建築費が高くなる
一般的な1階と2階で構成されているお家よりも、手間や建築費用が必要なのは明らかですよね。床が増えるだけでなく耐震性を高くするための構造や素材が必要など、建築費は高くなりがちです。
「お金をかけたのに上り下りが不便だし掃除も面倒」などと思う可能性もゼロではありません。
②部屋が狭くなる
メリットで散々言ってきた「収納スペースが増える!」「上下の空間ができて開放的!」というお話ですが、場合によってはデメリットになってしまいます。
通常ならば1階と2階で空間を分けるだけなので視界が遮られないのですが、スキップフロアの場合は床に高低差をつけて1階を分断することになるので広々としたフラットな空間を確保できないことも。
③使わない部屋がでてくる
スキップフロアを作って部屋数を増やしたけど動線が複雑になりほとんど行かないスペースができてしまうなど、高い建築費を払ってスキップフロアを作ったのに数年で使わなくなるという問題があります。
ほかにも「子供が遊ぶスペースや勉強するスペースを作ったけど成長とともに使わなくなった」「数年過ごしていくうちに家族構成がかわり生活スタイルも変わったため使わなくなった」など、勿体ないなと感じることがあるそうです。
④掃除の手間がかかる
スキップフロアをつくることで通常より段差が増えて掃除が手間に感じることも。
段差があると家事を便利にしてくれるお掃除ロボット“ルンバ”なども使えませんし、重い掃除機を持ちながらの階段や段差は疲れます。
⑤ニオイや音が伝わりやすい
壁で仕切らないスキップフロアは、においや音が伝わりやすいというデメリットがあります。調理のにおいが広がってしまったり、テレビや話し声などといった音も伝わってしまいます。
「集中したいのに集中できない」といったプライバシーの問題も。
⑥段差への不安がある
今はよくても何十年と住み続けるお家ですから、将来足腰が弱くなったときに不便に感じないか心配ですよね。
「老後は心配だけど、スキップフロアは欲しい!」という方は下記3点を意識して導入するのがおすすめです。
- 使用頻度の低い部屋をスキップフロアにする
- あえて段差を大きくして腰かけて移動できるようにする
- 階段ではなくスロープをつくる
衣食住に必要な生活動線内にはスキップフロアを作らないなど工夫することで安心して老後も過ごせるのではないでしょうか。
また、小さいお子さんがいる場合も段差が多くなるスキップフロアでは、事故防止のグッズ類が通常のお家よりも必要になることも。
小さい子供を見守りながらの暮らしは、段差や階段の多い家の中での移動だけで疲れたり。やはり最低限の生活動線はフラットな作りにするのがおすすめです。
⑦冷暖房の効率が悪い
スキップフロアの構造は一般的な1階・2階に比べて複雑なのは分かりますよね。壁がないものの高低差はできるので温度ムラが発生することが十分あります。
断熱性や気密性が不十分だと冷暖房の効率が悪くて後悔することがあるそうなので、スキップフロアの実績が多いハウスメーカーや工務店に依頼するのがおすすめです。
住み始めたあとからできる手段としては、シーリングファンやサーキュレーターで空気を循環させること。
最近はお洒落なカラーがすごく多くて、ただのインテリアとして置けるのが有難いです。
あと照明とシーリングファンを兼用できるものもあるので設置に困らないのも◎
⑧固定資産税があがる
自治体によってスキップフロアを階数と捉えて2階建てが3階建てになることもあるため、土地に「3階建てにしちゃダメ」というルールがあるのに3階建てになってしまったということもあります。
その結果、固定資産税があがってしまうということもあるので必ず自治体や業者のかたに確認しましょう。
まとめ

図面や小さい模型を見てもイメージしにくいスキップフロア。
子供の頃からスキップフロアがあるお家で過ごしているひとが少ない故に、思っていたよりも「段差が多くて不便」「掃除がしにくくて疲れる」「ごちゃごちゃして見える」など、想像と違って使い勝手に不満を覚えるかたも少なくありません。
スキップフロアがあるモデルハウス・見学会・ホテルなどで体験してから建てても、1日見るのではなく何十年と住み続けるのでは全く感じ方が違うので慎重に選択しましょう。
★スキップフロアや小上がりは辞めたほうがいいって本当?「後付け」タイプのすすめ↓

★スキップフロアよりデメリットが少ない!「スケルトン階段」のすすめ↓


★まるで家具!?おしゃれな造作洗面所にできるメーカーを集めました!↓
